Vol. 7 No. 5(2015年10月1日発行)

「医と食」Vol.7 No.5

「医と食」Vol.7 No.5

【特 集】
「がん治療の先に見えるもの」

国民の半数がなるといわれるがん。しかし、のこる半数の人はがんにならないことを思えば、どうすればがんにならないのか知りたい。それに答えをだしたのが国立がん研究センターの長年にわたるコホート研究である。また、がんを治したひとも300万人以上いる。転移や再発などいつまで心配がつづくのか、大阪成人病センターでは全国がん登録を活用して研究をつづけてきた。世界がん研究基金では、がん治療をうけた体験者はがん予防の推奨をしよう、と呼びかけている。予防可能なのにリスクのある生活をつづけることは自殺行為だ。

日本の病院にNSTは普及している。一方で給食の外部委託もすすみ、患者にとっての治療食という取り組みは後退している。藤田保健衛生大学でとりくむ‘藤田食’は理想を追求する試みといってよいだろう。患者にとって究極のたのしみは‘食’だ。みんなで考えたい問題である。

【鼎談 】
「食とがん予防をめぐって」

田澤憲次 若宮伸隆 渡邉 昌

目次・・・225
病理最前線 「瀬木の帽子と長生きな内分泌細胞」 堤 寛・・・226
栄養学の礎を築いた人々「オットー・ヴァールブルグ」・・・230
Editorial・・・231

鼎 談 「食とがん予防をめぐって」 田澤憲次 若宮伸隆 渡邉 昌・・・232

特 集「がん治療の先に見えるもの」・・・241
・「日本人のためのがん予防法」について 笹月静・・・242
・がんサバイバーの経過年数に応じた予後および食生活の影響 伊藤ゆり・・・246
・新しい病院食の形“藤田食”の開発 東口髙志・・・251

日本食品標準成分表のリエンジニアリング 山下光雄・・・259

市井の名医(2)中山 尚夫 渡邉 昌・・・264

漢方薬と身近な植物(14)秋の養生法 田中耕一郎・・・268

医師のための針治療セミナー案内 編集部・・・272

食の随想 温故知食「リンゴ」 安曇 桃・・・266

患者学のすすめ (その33)
患者学の支店からケアについて考える―その2 加藤眞三・・・104

「医と食」投稿規定・・・276

ニッポンはおいしい 郷土料理再発見「長崎県新上五島町」 本間朋子・・・277

編集委員と協賛企業・・・280

 


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