【特 集】「オミックスと栄養学のパラダイムチェンジ」

ジェノミクス(遺伝子の全て)、トランスクリプトーム(RNAの全て)、プロテオミクス(タンパク質の全て)など最新のデータを統合的に考えるオミックス学といわれる領域が台頭している。遺伝子DNAの多型性は糖尿病や肥満、高血圧などの素因となることがわかり、栄養指導に取り入れられている。。

 さらにこれらにメタボローム解析が加わった。これは生物の代謝産物全てを対象にしていて分子量1500以下のものを扱う。数10万種類から100万以上といわれる代謝産物は内因性のものと外因性のものがあり、同定されていないものも無数にある。しかし、メタボロームは代謝の過程あるいは最終産物なので何が起きているのかという経時的観察には優れている。メタボローム研究の先端の話題をお届けする。