Vol. 4 No. 3 (2012年6月1日発行)

「医と食」Vol. 4 No. 3

Vol. 4 No. 3
【特集】 食事療法を考える

【特 集】
「食事療法を考える」

食事療法が病気の治療に重要であることは言を待たない。しかし、食事療法が単なる栄養素の補給療法となっている面があるのではないか。これは栄養欠乏の時代には有効であったが、栄養過剰の生活習慣病や高齢者の食事に関してNSTの現場でも問題がでてきている。

その根源に、私たちは何をどれだけ食べるのが望ましいのか、ということの決着がついていないことがある。認知症患者が、食べられなくなったからといってすぐ胃瘻を造るような風潮も反省される機運にある。

健康長寿は皆の願いであり、増加し続ける医療費増への唯一の解決法でもある。カロリーリストリクションの効果が喧伝されているが、本特集ではさらに踏み込んで断食療法の効果を検討した。食生活にはさまざまなものがあり、各自が自分の生活にあった方法を見つけねばならない。本特集は食と健康を考え直すきっかけになるだろう。

【鼎談】
「栄養学を超えた食事療法」
森美智代、松田麻美子、渡邊昌

4-3img

【目 次】

病理最前線
腸管内分泌細胞・・・ルイ・ジェームズ

栄養学の礎を築いた人々  Justus Freiherr von Liebig
Editorial  食育全国大会2012

鼎談 「栄養学を超えた食事療法」
森美智代、松田麻美子、渡邊昌  118

特集「食事療法を考える」
・人はどれだけ食べればよいか・・・渡邊昌
・断食研究・・・高比良英雄
・糖質制限食を考える~多面的、慎重な視点から~・・・久保明

第55回日本糖尿病学会年次学術集会報告・・・編集部

食の随想 温故知食 「梅干・・・安曇桃

患者学のすすめ (その13)
東大話法と情報リテラシー・・・加藤眞三

日本の長寿と食養生⑦甲田光雄・・・渡邊昌
おいしい玄米の炊き方・・・カノン小林

ハーブ系の健康食品素材に関する有効性と安全性の最新情報《8》
「キャッツクロー」・・・中西朋子、佐藤陽子、千葉剛、梅垣敬三
アリゾナ大学統合医療センター主催
「栄養と健康カンファレンス2012」報告・・・蒲原聖可
お茶の機能 ③生活習慣病予防効果・・・山本(前田)万里


ISSN 1883-6658   禁無断転載・複写
定価800 円(税込) 1 年間の定期購読5,000 円( 送料込み)