Vol. 3 No. 3 (2011年6月1日発行)

「医と食」Vol. 3 No. 3

Vol. 3 No. 3
【特集】長寿にかかわる遺伝子から社会環境まで

【特集】
「長寿にかかわる遺伝子から社会環境まで」

抗加齢の科学的エビデンス探しが遺伝子レベルで行われ、3万近くある遺伝子から長寿に関係しそうな遺伝子が同定されてきた。最新のデータを白澤教授に解説していただいた。

健康長寿の理想的社会は沖縄の老人たちに見える。30年以上前から沖縄の長寿社会を調査してきた鈴木先生が語る沖縄は他地域の参考になるだろう。栄養状態は健康の鍵であり国際的に使用されているMNSは実地で役立っている。臨床栄養学の貢献をWahlqvist教授にまとめてもらった。

日本でいう未病という言葉は最近の中国では「亜健康」という言葉に置き換えられているという。未病では病気がいずれ発症するようなニュアンスがあるのに対して、亜健康は健康な状態からちょっと外れた状態、これを正せば元の健康に戻るというニュアンスが強い。柯先生は沖縄に亜健康研究所をつくり統合医療の立場から東洋医学的健診をしてきた。

長寿社会の実現方法が少しずつ見え始めた。

【鼎談】
「抗加齢医学の未来」
吉川敏一、坪田一男、渡邊昌

3-3img

【目次】

病理最前線
「ラクナ梗塞」 ・・・渡邊昌

栄養学の礎を築いた人々 「Santorio Santorio」
Editorial 「東北巨大地震の被災者救援を!玄米食の再評価」

鼎談 「抗加齢医学の未来」
吉川敏一、坪田一男、渡邊昌

特集 長寿にかかわる遺伝子から社会環境まで
・加齢制御と遺伝子・・・白澤 卓二
・抗加齢への臨床栄養の貢献・・・Mark L Wahlqvist, Meei-Shyuan Lee
・医療過疎沖縄が世界長寿地域になった原動力
~Longevityは長寿ではない~・・・ 鈴木 信
・抗加齢と亜人間ドック・・・柯 彬、梁 運飛

ビタミン・サプリメントupdate 第2回レスベラトロール・・・久保 明

患者学のすすめ(7)
報道と情報リテラシー・・・加藤眞三

栄養食糧学会緊急シンポジウム報告
災害時における栄養・食糧問題とその対策を考える

食の随想 温故知食「魯山人 日本食の真髄」・・・安曇 桃

日本の長寿と食養生 その3 「桜沢如一」・・・渡邊 昌

Soy Nutrition Institute Japan 第5回学術講演会報告
ハーブ系の健康食品素材に関する有効性と安全性の最新情報
《2》セントジョーンズワート ・・・千葉剛、中西朋子、佐藤陽子、梅垣敬三
野菜百花辞典(3)「野菜の色の役割とその作用」・・・ 稲熊隆博


ISSN 1883-6658   禁無断転載・複写
定価800 円(税込) 1 年間の定期購読5,000 円( 送料込み)