Volume 2 Number 6(2010年12月)

Volume 2Number 6 【特集 】人間に必要なエネルギー源についての再考

Volume 2Number 6
【特集 】人間に必要なエネルギー源についての再考

【特集】
「人間に必要なエネルギー源についての再考」

人間のエネルギー源として何をどれだけ摂ればよいのか、という問題が再燃している。
3 大栄養素として経験的に糖質、脂質、たんぱく質が長年挙げられてきた。また必要なエネルギー量として基礎代謝+運動消費分と考えられてきたが、アカゲザルの実験で低カロリー食が寿命を延ばすのみか、健康にもよいと報告され、ヒトでも可能かどうか議論が巻き起こっている。低カロリー食は過剰摂取から減らしただけで、本当は適正量ではないかとする考えもある。基礎代謝量を下回れば必然的に痩せるはずであり、そのような例を人類は戦争による飢餓のたびに体験した。
糖質もエネルギー源として酸化されるのみでなく、その他の機能性が取り上げられている。本号の鼎談ではグルコースとケトン食の問題を論じたが、特集ではさらにフルクトースの問題、長期の低糖質食の効果、ケトン食について問題を深めたい。

【鼎談】
「グルコース摂取は必要か ケトン食から糖尿病治療まで」
高田明和、太田成男、渡邊昌

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【目次】

病理最前線「脳腫瘍画像診断」 ・・・中井完治、菊地 眞

栄養学の礎を築いた人々 「Antoine-Laurent de Lavoisier」
Editorial 「食養生の伝統と戦後の栄養学」

鼎談  「グルコース摂取は必要か ケトン食から糖尿病治療まで」
高田明和、太田成男、渡邊昌

特集 人間に必要なエネルギー源についての再考
・ 糖質制限食(carbohydrate restriction)の効果・・・江部康二
・ケトン・フォーミュラ作成秘話・・・桑田 有、金子哲夫
・果物の糖類と健康との関係・・・吉田企世子
・フルクトースの健康影響・・・永井義夫、柏木厚典
・人工甘味料の利点とリスク・・・金沢和樹

患者学のすすめ (その4)・・・加藤眞三

第19 回腸内フローラシンポジウム報告・・・野本 康二

食の随想 温故知食「食事の作法 」・・・川端晶子

在宅医療の現場から その2・・・英裕雄

ヨーロッパの栄養士の活動《5》
英国における管理栄養士養成の現状 (Part 2) ・・・ 福田ふみ

管理栄養士のキャリアパスNo. 9
大草原の小さな町の病院で働く グラス明美、笠岡( 坪山) 宜代

健康食品・サプリメントの安全性《5》
最近の健康食品との因果関係が疑われる健康被害の特徴
佐藤陽子、中西朋子、笠岡( 坪山)宜代、西山聡子、梅垣敬三
テーラーメイド・ヌトリション《10》
絶食と糖負荷試験後のホルモンの動き・・・納光弘


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